2024年7月5日に行われたVareal Vietnam経営計画発表会2024に弊社のデータサイエンティスト1名とエンジニア1名の計2名が参加し、プレゼンテーションを行いました。
今回はそのプレゼンテーションの内容を一部ご紹介いたします。
データサイエンティストによるプレゼンテーション
登壇者紹介
氏名:T・T
役職:データサイエンス部マネージャー
趣味:読書とランニングで文武両道です!
プレゼンテーション概要
データサイエンスがどのようなことを目的とし、どのようにビジネスに応用されるかを、歴史的背景を踏まえ、それを推進するために必要とされるスキルセットについて言及しました。
データサイエンスの歴史
データサイエンスは、コンピューター科学の発展やデータ処理技術の進歩と密接に関連しています。
20世紀後半にはデータサイエンティストがよく使用するプログラミング言語 Python が登場し、21世紀になると、ビッグデータの処理技術とクラウドコンピューティングの登場しました。
このようなハードウェア、ソフトウェア両軸での技術発展に伴い、 データサイエンスへの期待値が高まり第三次AIブームが起こり、この流れは現在も続いています。
データサイエンスの主な目的は、大量のデータから有益な情報や知識を引き出し、それを意思決定に活用することです。
例えば、消費者の購買パターンを分析してマーケティング戦略を改善したり、生産ラインの効率を向上させたりすることなどが挙げられます。
データ関連プロセス
実際にどのようにデータを扱い結果を出すのか、といったデータ関連プロセスは、一般的に大きく3つのフェーズに分けられます。
1つ目はデータエンジニアリングです。
データエンジニアリングは、センサーやログファイル、特定のデータベースなどからデータを収集するプロセスです。
データを効率的に蓄積するためのデータベースやデータウェアハウスを設計し、データのクリーニングや統合の方法を検討するプロセスもこれに包含されます。
データサイエンス業務プロセスの一環としては、解析に適した形式に変換する処理を経て、次のデータマイニングのフェーズにデータを渡す準備をします。
2つ目のフェーズがデータマイニングです。
このフェーズでは、データエンジニアリングにより適切に変換されたデータを、有用な情報や知識を引き出すための統計的な手法や機械学習アルゴリズムを使用して解析します。
データマイニングとはこの解析のプロセスを指し、その結果として得られたパターンや規則性を見つけ出す行為そのものを指します。
この結果として得られる予測モデルは、例えば顧客の購買行動の予測や異常検知などのパターンや規則性をモデル化したものであり、このモデルをビジネスの文脈に沿った評価指標で評価します。
3つ目のフェーズがデータ主導の意思決定です。
データマイニングプロセスが自動化されていれば、意思決定自体も自動的に行われることになります。
期待する結果が得られるかどうかを随時モニタリングし、長期的に改善していく必要があります。
自動化されない場合は、グラフやチャートを用いてデータを可視化するなどして、意思決定者が分析しやすいようにデータを示すなどの工夫が必要です。
以上のようなデータ関連プロセスの推進者として、データサイエンティストにはこれらの領域の知識を偏りなく身につけていくことが必要であることを説明しました。
プレゼンテーションを終えて
ベトナムメンバーは会議へのエンゲージメント率が高い印象でした。
プレゼンテーションの場面においてもメンバーが自発的に声を上げる場面が多かったように思い、参考になる部分が多くありました。
このような姿勢が文化的な差異によるものかどうか、彼らのバックグラウンドに興味が湧きました。
エンジニアによるプレゼンテーション
登壇者紹介
氏名:P・P
役職:開発部メンバー
趣味:ボクシングが好きです!
プレゼンテーション概要
今回は、Optimizing Email Deliverability with Amazon SESについてプレゼンテーションを行いました。
Googleアカウントのメール設定では、重要な情報の配信にもスパムとして頻繁にフラグが立てられ、必要な情報を見逃してしまう可能性があります。
これを解決するため、Amazon SESの実装を選択しており、今回はそちらについてのプレゼンテーションを行いました。
Optimizing Email Deliverability with Amazon SESの利点
SESはメールの到達率を向上させ、スケーラビリティにも優れています。
また、費用対効果が高いことも利点の1つです。
SESの実装にはサンドボックスモードから本番モードへの移行、メール送信許可の設定、SPFレコードの設定、既存システムとの統合を行う必要があります。
課題と取り組み
SES実装完了後に突然共有IPアドレスの使用でProofpointによるブロック問題が発生しました。
この課題に対して専用IPへの移行により、メールの到達率が向上し、スパムとしてフラグが立てられるリスクが最小限に抑えられました。
さらに、日本の携帯キャリア特有の問題に対処するため、カスタマーサービス部門に通知し、DKIMおよびSPFレコードを調整し、テストを実施しました。
また、メールパフォーマンスの継続的な監視も重要で、Amazon SNSをSESと統合し、リアルタイムの通知を受け取りました。
取り組みに対する結果
専用IPへの移行により、メールの到達率が大幅に改善され、スパム報告の数が減少するなど、いくつかの取り組みにより、高いメール到達率を維持することができました。
また、Amazon SESへの移行はメールコミュニケーションを変革し、信頼性の高いサービスを確保しました。
今回のAmazon SESの導入を通して、Amazon SESは効果的なコミュニケーションを維持し、組織の成長をサポートする機能を持つことの証明となりました。
プレゼンテーションを終えて
私と同様の問題を経験したVareal Vietnamのメンバーから、Amazon SESにおける専用IPアドレスの導入について詳細な質問をいただき、より深いディスカッションを行うことができました。
また、Vareal Vietnamの経営計画発表会は日本に比べてオープンな雰囲気で行っていたことが印象的でした。
最後に
VarealではシステムコンサルティングをはじめとしてUI/UXデザイン・ソフトウェア開発・AI開発/データ基盤構築、開発後の運用保守まで、システム開発プロジェクトの要件定義フェーズ以降における全てのフェーズまでワンストップでご支援することも可能です。
なにかお役立ちできることがございましたら下記リンクよりお問い合わせくださいませ。