参加者のご紹介
インタビュアー:日本経済大学大学院 学生様
エルサルバドルから日本経済大学大学院に留学中
インタビュイー:Vareal株式会社
氏名:T・T
役職:データサイエンス部マネージャー
氏名:Y・Y
役職:営業部メンバー
インタビュー背景
「人工知能(AI)のビジネス活用」に関する研究をされており、企業が新しい技術を導入する際の課題や解決策を企業文化等の観点から考察されています。
そこで、弊社が手掛けているプロジェクトにおいてインタビューの依頼をいただきました。
弊社としても未来ある学生様に是非お力添えさせていただきたいと思い、この度インタビューをお引き受けいたしました。
インタビュー内容
はじめに
この度は、インタビューにご協力いただきありがとうございます!本日は、企業がAI導入時にどのような課題があり、それをどのように乗り越えているかをお話できる範囲でお聞かせいただければと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
こちらこそ、どうぞよろしくお願いいたします。Varealのこれまでの実績や知見をもとにお話できる範囲でお答えさせていただきます。少しでもお役立ちできますと幸いです!
AIを導入する際の障壁
ありがとうございます。Varealでは企業のAI導入を支援されているかと思いますが、クライアントがAIなど新しい技術を導入する際にどのような障壁があると感じられますか?
社内稟議を通すことが難関のように思います。背景として、クライアント担当者がAIに関する知見が不足しているため、AIを導入したくても社内への説明が難航し意思決定に時間を要してしまう傾向にあると感じています。
エルサルバドルでも同様の課題があるので大変興味深いです。この課題にはどのような解決策を投じていますか。
打ち合わせを重ねながらクライアントの課題を汲み取ること、またAIを導入した時どのような効果が発揮されるのかを正しくクライアントに伝えることが必要です。弊社では資料を入念に作成してクライアント担当者にご提案しています。
クライアント担当者にはどの程度のAIの知見が必要ですか。また、AIを導入するうえでクライアント担当者が取得すべき資格はありますか。
AIに対しての知見よりも、AIを使ってなにをしたいのかを明確化してもらうことが必要です。これによって、正確な見積もりを提示でき、リリースまでのプロセスをより明確化することができます。
AI導入に対するリスク
クライアントでAI導入する際のリスク、また、そのリスクに対してどのように解決サポートをしていますか。
Webシステム開発と違ってAI導入は、データ不足によって期待している結果がでないなど、効果が不明瞭というリスクがあります。そのため、まずはプロトタイプであるPoC開発を行い、効果検証を行いながらアジャイル的に開発する必要があると考えます。また、本開発後も精度を高めるための開発が必要であり、AI導入にかかるトータルコストを甘く見てしまう傾向があります。
エルサルバドルではAIに限らず新しい技術の導入に対して社内抵抗が強く、今までのやり方に固執する傾向にあると感じますが、日本の企業も同じような問題がありますか。その場合の打開策として実践していることはありますか。
新しい技術への移行には学習コストがかかるため社内抵抗を感じる企業は多い印象です。そのため、技術の押し付けではなく現場の声に寄り添い、ユーザーが使いやすいプロダクトにする必要があると考えます。
AI導入を検討する判断材料
最後の質問になりますが、クライアントがAI導入を検討する際、どのような基準で判断しているかご教示いただけますか。
現場での活用方法や導入効果がどのくらいあるかは意思決定にあたって重要な検討項目かと思います。定性的・定量的な要求事項を固め、AI導入でそれがクリアになるかを明確化することでクライアントの意思決定のサポートを行っています。具体的には新入社員がAIを用いることによって入社3年目程度の業務フローを理解している社員と同じレベルで業務できることなどが挙げられます。
エルサルバドル企業でも同様の検討事項があります。やはり、AI導入を検討する上で導入効果の検討は重要ですね。
エルサルバドルにおけるAI導入
私からも質問させていただきたいのですが、エルサルバドルではデータ活用やAI導入はどのくらい進んでいらっしゃいますか?
スマートファクトリーを実現させるために製造業では積極的にAIを導入し、生産効率の向上・品質の向上・コスト削減を実現しているようです。他にはコールセンターや銀行でもAI導入を進めています。
若年世代はAIに興味を持っているものの、上層部は導入効果、費用で懸念を持っている印象です。エルサルバドルでもAI導入を活性化させるために辛抱強く提案することが重要と考えています。
エルサルバドル政府のDX支援
日本ではIT補助金やものづくり補助金などDXに対しての補助金がありますが、エルサルバドルでもこのようにDXを促進する補助金はありますか?
エルサルバドル政府はAI技術の推進はしていますが補助金などの金銭的な支援をしていません。
日本政府は補助金以外にも職業訓練など技術的な支援も行っていますか?
はい、技術支援も行っています。職業訓練プログラムなどを通じてAIを活用できる人材の育成を目指し、教育機関や企業との連携を強化しているようです。
今後、日本政府の支援についても調べてみます。
クライアントとの対話の重要性や、AI導入の障壁をどのように乗り越えていくのかを理解しました。今後の研究に役立つ情報をお伺いすることができ、大変有意義な時間となりました。
改めて本日はありがとうございました。
最後に
今回のインタビューを通じてエルサルバドルのAIの活用状況についても理解することができ、弊社としても大変有意義な時間となりました。
VarealではAI開発だけでなく大規模なソフトウェア開発、アプリ開発、システムインテグレーション、運用保守までワンストップでご支援することが可能です。
なにかお役立ちできることがございましたら下記リンクよりお問い合わせくださいませ。