古くからのシステムが老朽化し、変化に対応できなくなっている企業もいるのではないでしょうか。長く発展し続ける事業を目指すなら、時勢に合った新しいシステムの開発は欠かせません。また、革新的なビジネスアイディアを持ったベンチャー企業も、アイディアを形にするシステムを実現することが重要です。
思い通りのシステムを具現化するには、依頼者がシステム開発の流れを理解し、効果的に関わる必要があります。よりよいシステム開発を推進するために必要な、依頼者が関わるポイントを開発ステップごとに詳しく解説します。
DX化に伴うシステム開発の重要性
近年、大きな発展を見せる企業は、DX化の推進に取り組んでいます。
DX(デジタルトランスフォーメーション)化とは、ITを用いてビジネスを根本から改変する取り組みです。単に既存業務を効率化するだけではなく、データを活用して全く新しいサービスやビジネスモデルを創造します。
DX化のキーポイントは柔軟性のあるシステム開発です。近年、消費サイクルはどんどん加速しています。そこで、システム開発では、志向の変化にあわせたスピード感が求められます。
システム開発手法による違い
システム開発の手法として、ウォーターフォール型開発とアジャイル型開発があります。
志向の変化に対応するには、アジャイル型開発を用いるとよいでしょう。ここでは、それぞれの特長を踏まえて、状況に合わせたシステム開発の選び方をご紹介します。
工程ごとに進めるウォーターフォール型開発
ウォーターフォール型開発は、一つひとつの工程を確実に完了させてから次へ進む手法です。
後述するシステム開発の流れの最初にある要件定義で、システムに必要な機能や仕様をすべて洗い出しておく必要があります。要件定義から次の外部設計に工程が移った後に、要件定義に戻ることはありません。
基本的には仕様変更をしないことが前提であり、要件漏れが発生すると、コストが増え納期が延びる可能性があります。
実現したい要件が固まっているときは、一つひとつ確認しながら進めるため、進捗の確認がしやすいことが特長です。
仕様変更に強いアジャイル型開発
アジャイル型開発の特長は、柔軟な変化への対応がしやすい点です。
アジャイル型開発では、システムを機能ごとに小さく分割し、その単位ごとに要件定義から、テスト・リリースまでの工程を繰り返し行います。最初に要件をざっくり作ってから、テストやリリース後の状況によって、足りない部分を埋める仕組みです。
機能全体を完璧に固めてリリースするウォーターフォール型開発とは異なり、スピード感や臨機応変な対応を重視します。
また、小さい単位で開発を進めることから、短い期間で情報が共有でき、柔軟な仕様変更の対応が可能です。
ここからは、2つの開発手法を踏まえたうえで、システム開発の流れを「発注まで」「発注後」に分けてご説明いたします。
システム開発における発注までの流れ
ここでは、システム開発を発注するまでの流れをご紹介します。
打ち合わせ・ヒアリング
まずは、電話やメール、SNS等で問い合わせをしましょう。
次に、詳細をヒアリングするための打ち合わせがセッティングされます。
実現したいシステムの概要や、必要なデータを事前にまとめておくと効率的に進められます。
最終的には面談や、Web会議システムを使った打ち合わせで要望を伝えましょう。
お見積り・ご提案
ヒアリングの内容を元に、正式な見積もりが提示されます。
見積もり内容に問題がなければ、契約の締結となり、プロジェクトが始動します。
システム開発における発注後の流れ
プロジェクトが始動した後の工程を順に解説します。
あわせて、ウォーターフォール型開発とアジャイル型開発の違いについても言及します。
要件定義で要望や課題から完成予想図を描く
要件定義とは、システムの目的や目指す姿を明らかにする作業です。必要な機能を洗い出し、全体像をまとめます。
ここで依頼者とエンジニアの認識にずれが生じると、思い通りのシステムにならない可能性が高まります。そこで、依頼者が積極的に関わり、エンジニアとコミュニケーションを取ることが重要です。
ウォーターフォール型開発では、要件定義を隅々まで突き詰めて考える必要があります。
要件定義に時間をかけ、先々まで見通した計画を立てることが特長です。
アジャイル型開発では、大枠の方向性を見極められれば次へ進みます。
外部設計でユーザーの操作性を改善する
要件定義で決めた内容を元に、外部設計に移ります。
外部設計ではユーザーの目に直接ふれる箇所の仕様を決めます。
画面のレイアウトや、アクション後にある遷移先の指定など、ユーザーの使い勝手を左右するフェーズです。
ウォーターフォール型開発であれば、外部設計をスムーズに進めるために、想定されるユーザーの志向を事前に収集しておきましょう。
アジャイル型開発であれば、過去のデータから大枠の外部設計を行って構築に進みます。
内部設計でスムーズなシステムへと導く
内部設計では、システム内部の処理に関わる箇所の仕様を決めます。
具体的には、入手した情報を整理する方法や、情報を保管する場所、情報同士のつながりを設定します。収集したデータを集計するタイミングや、外部システムとの連携方法なども内部設計で決めます。
内部設計は、専門知識が求められるため、基本的にエンジニア主導で進められる領域です。ただし、システム保守(システム開発後の改修など)を自社で行う予定であれば、今後のために内容を把握しておく必要があります。
システムを作り上げる
外部設計と内部設計がまとまったら、エンジニアが開発を行い、システムを構築します。
単体テストや結合テストで問題点を見つける
プログラムが設計通りに機能するのかを確認します。依頼者がテストに参加するときは、動作や使用感に問題がないかを確認しましょう。
ウォーターフォール型開発では、小さい機能ごとの単体テストに加えて、複数の機能をつなげて試す結合テストで動作を確認します。
アジャイル型開発では機能ごとに開発を進めるため、単体テストが多く用いられ、最終的に結合テストで確認を行います。
運用テスト後システムをリリースする
運用テストは、実際のユーザーに参加してもらいます。ユーザーが正式運用に向けて、操作方法や仕組みを理解するタイミングです。不具合があれば改善を依頼しましょう。
アジャイル開発はシステムを小さく切り分けて、機能ごとにリリースまでを素早く行います。そのため、早期で機能の一部が使えるようになり、運用テストで次の機能へつながるアイディアや気づきを得やすくなります。
開発工程に積極的に関わる
依頼者が開発工程に積極的に関わることで、効果的なシステム開発につながります。
思い通りのシステムを実現するには、要件定義や運用テストを通して、意見やアイディアをしっかり伝えましょう。
素早いWebシステム開発をVarealで
Varealには新規システムの構築からWebサイトのリプレイス、既存サービスの機能追加まで大小様々な実績がございます。
システム・ソフトウェアのコンサルティングから設計、UI/UXデザイン、開発、保守、運用までワンストップで一貫してご提供しており、高い品質と短納期を両立できます。
また、オフショア開発の利用もできるため、海外市場を見据えたサービスの構築を実現します。
システムの入れ替えや、新サービス立ち上げをご検討中でしたら、Varealまでぜひお問い合わせください。
Varealのソフトウェア開発サービス内容はこちら
ソフトウェア開発サービス事業
Varealのソフトウェア開発サービスの実績はこちら
WORKS ソフトウェア開発サービス